【コラム】老老相続って、本当に意味あるの?

老老相続って、本当に意味あるの?
こんにちは、総合福祉支援サポートのファイナンシャルプランナー岡田です。
最近よく耳にする「**老老相続**」という言葉。
これは、**高齢の親から、同じく高齢になった子どもへと財産が引き継がれる現象**を指します。
たとえば、90代の親が亡くなり、70代の子どもが相続する。
でもそのとき、子どもはすでに年金暮らしで、健康や体力にも不安がある世代です。
そんな「老老相続」、私はこう思います。
> 💬「これはもう、相続の意味が薄れてきてるんじゃないか?」
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## お金の価値は、“若いとき”にこそ輝く
日本人の平均寿命はどんどん伸びていて、**100歳まで生きる人も珍しくない**時代。
一方、相続する側も70代、80代というケースが増えています。
でも想像してみてください。
– **20代で1000万円を受け取る**
→ 起業・留学・住宅購入・子育てなど、将来を広げる使い方ができる。
– **70代で1000万円を受け取る**
→ 健康の不安もあり、使い道は限られがち。医療費や介護費に備えて終わることも。
つまり、**年齢によってお金の「価値の引き出し力」が変わってしまう**んです。
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## 相続したけど「使えない」現実も
印象に残った記事があります。
> 📰 [「ゴミ屋敷から1億6千万円 増加する老老相続の悲劇」(朝日新聞)]
> 東京都内で亡くなった高齢女性の自宅から、1億6千万円の金融資産が発見されました。妹は「姉はこんなにお金を持っていたのに、なぜ使わなかったのか」と語っています。
こうしたケースは決して珍しくなく、**相続されたお金が活かされずに眠ったまま終わる**という実態があるのです。
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## 死ぬまでため込むより、「いま」渡すという選択肢を
私の提案はこれです。
> 💬「死ぬまでため込むのではなく、**子どもが最も資金を必要とする20代後半〜30代半ば**に、財産を分け与えることを勧めたい。」
お金は、**必要なときに使ってこそ、最大限の価値を発揮**します。
“いつか”渡すより、“いま”支援する方が、よほど実用的です。
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## 必要なタイミングで、必要な金額だけ
どうせ子や孫にお金を残すなら、
– 必要な**タイミング**で
– 必要な**金額だけ**
そして残りは、**自分の人生のために自由に使えばいい**と思います。
お金も人生も、使い方しだい。
老老相続を避けて、より「生きたお金の流れ」をつくっていきましょう。